人工田園庭園

9‐金持ちは貧乏が好き?
 昼食を終え、日本三名園の一つ後楽園に向かいます。
午後の日差しはきつく成って、皆さん満腹だし疲れも出て、
駅までの歩きもよれよれ気味!
元気な会長さん焦って皆をせかせます。

 やれやれ!倉敷駅に無事到着です。
なんと其処に岡山駅の駅員さんが出迎えてくれてます。
そして、帰りの列車に乗り継ぎの予約を取ってくれます。
最終的には我らはボランティアさんと別れて、
それぞれの予約した列車で、それぞれの方向に帰ります。
埼玉、東京、愛知、岐阜、大阪、神戸、四国、鹿児島へ・・

 おっと其の前に、最後の観光地へ
倉敷駅でも駅員さん総出です。
手助けを得て三ヶ所の乗車口から乗り込みます。
岡山駅からは路線バスで後楽園に向かいます。
四十名の団体で動くと何処でもちょっとしたパニックです。
ワンマンバスの運転手さんイライラ気味かな・・
 直ぐ日本三名園の後楽園に着きます。
マロニエの花でも咲いているのでしょうか?
えぐい匂いが漂っています。
 「あっ!お嫁さんが」と、誰かが叫びます。
今日二度目の打ち掛け姿の花嫁さんと紋付袴の花婿さん、
我らと擦れ違います。今日は大安吉日でしょうか?

 ボランティアガイドさんの案内で園内散策です。
大きな木が繁り、木陰の風は涼しい!
園内に入ると、甘い香が漂っています。
何とバニラの香のする木です。
その木の陰のベンチに沢山の観光のオバサンが座っていて、
トレ君と僕が通り掛ると「偉いね!」「立派だね!」と、
皆さんで声を掛けてくれます。
暑さでぐったり黄味だったトレ君、甘い香りと、
オバサンの応援で、また張り切って園内巡りです。
後楽園は戦火や洪水に合って、現在在る建物等
全て復元との事です。
 真ん中の広い芝生の所は、江戸期には全部田んぼだった!
えー、そうですか。
殿様は周りに点在する様々の建物から、田植え、稲刈りと、
移り行く季節の様子を楽しんだのだそうです。
お金持ちさんは貧乏ぶるのが好きなんでしょうか?
フランスのかの贅沢娘のアントアネットも
ベルサイユに土壁の田舎家を造り、楽しんだそうです。
其の人工の田園風景の向こうにお城の天守閣が望めます。

 田園の真ん中に、一階部分は壁の無い建物が在りまして、
其の建物の真ん中に一筋の川の流れを造っています。
二階には隠し階段を引き下ろして登るのだそうです。
僕はこの建物が気に入りました。
日本の気候に合ったエコ住宅です。