月別アーカイブ: 2010年11月

四時で暗くなります。

8‐暗闇観光
フランクフルト空港ではスロベニアに向かう飛行機待ちが7時間です。それで市内観光へ出かけます。
未だ午後4時前だと言うのに、
街は早くも日暮れています。
先ずはフランクフルトの偉人ゲートの生家を訪ねます
ゲーテは金持ちの名家に生まれたのですね。
三百年も経つ大きな立派な家です。
室内の照明は暗いです。壁やドア、調度品や家具を触れせてもらいながら説明を聞きます。
童話「アルプスの少女ハイジ」は、
此処に下宿していたヨハンが書き、
クララの家はゲーテハウスがモデルだとガイドさんの説明です。ふんふん、クララも大金持ちです。
でも、アニメの絵は明るく爽やかです。
ゲーテハウスは重く荘厳です。イメージが・・・
もう日は暮れてしまったので、僕の目には窓の様子が
分かりません。窓が分かると、もう少し部屋の情報を
自分の物に出来るのですが・・

次は大聖堂と周辺の観光です。
中央広場に旧市役所、そして大聖堂です。
街灯が点っていますが、ガイドさんの説明を頼りに、
目を凝らして観ても、建物の概要は見えてきません。
ハイジが登って故郷アルプスを偲んだ大聖堂の塔の
どんな形態か想像しかねます。
暗闇観光は心もとなく、河から石畳の丘に這い登って
来る冷気に振るえるばかりです。

夕食です。うーん、十七日の食事は何回目かな?
八時間の時差を遡って来たので、此れで,五回目?
フランクフルトと言えばソーセージ、細いのも太いのも
此方では全部フランクフルとソーセージです。付け合せは定番のキャベツの酢漬けとマッシュポテトです。
寒いけどビールが美味しい!!

空港の不思議!

7‐迷宮エアポート!
チェックインが終わると、出国検査です。
此れが大変です。ポケットの物を出したり、
服を脱いだりと、見えない僕らはうろうろです。
探知機でブゥーとなったりすると、靴も脱ぎます。

パスポート検査が有って、二階に降りて、
トランザムに乗って、出発ゲートに行きます。
添乗員さんが付いていてくれるので何とか行けますが
此の楽屋裏の様に味気無く雑然とした通路は、
一人では決して飛行機まで辿り着けないでしょう!

飛行機は定刻に飛び立ちます。
アテンダントさんは女性だけでなく男性も居るよう。
「イケ面ですよ」と、添乗員さんが言ってます。
ツアーは圧倒的に女性が多いです。イケ面さんに
サービスされると嬉しいでしょう。
機内では直ぐ昼食が出ます。
そして軽食、そして夕食かな、
でも何となく朝食の様な食事が出て、三食食べます。
飛行機はフランクフルト空港に無事到着です。

またまたフランクフルト空港は広い、
何本も動く歩道に乗って、どんどん行きます。
複雑怪奇な迷路です空港は不可思議な迷宮です。

自主的添乗員さん

6‐ボランティア添乗員!
恐れをなして空港内には足を踏み入れれ無くって、
もしもの時の携帯電話、待ち合わせの必需品!
添乗員さんの携帯に電話して迎えに来てもらいます。
集合場所には、殆んどの人がそろって居ます。

座らされた椅子の隣の人と話します。
僕と同じく単独参加のSさんです。
年齢も目の病名も同じ、宜しくお願いしますです。
Sさんは七回目の「ふれあいツアー」の参加だとか、
ご挨拶している皆さんの声を聞いてますと、
何と、ほとんどの方がリピーターです。

皆さんの世話を焼いている元気な小父さんが居ます。
ボランティア添乗員さんと言われています。
見えない人、慣れない人をてきぱきと誘導してます。
健常者で単独参加、此のふれあい旅行が気に入って
ずーっと参加しているそうです。
「単独参加のワン吉です。少し見えますがよろしく!」
と、早速 ご挨拶しときます。
視力障害者九名の参加で旅行者から
添乗員さんが二名です。
其れでは間に合わ無い時も多いでしょう。

チェックインが始まります。
ボランティア添乗員さん大活躍です。
全盲の人のトランクを移動したり、終わった人を誘導したり、明るく大きな声で頑張ってます。
これこそ、ふれあいツアーです。

嬉しい海外旅行!

5‐はしゃいでます!
M君に書類をもう一度確認してもらって、
電源を切って、電灯を消して、
戸締りをして、さぁ!出発です。
M君の車に乗ると、未だ何か忘れているような?
だがもう考えません。僕は旅に出たのです。

コンビにに寄って、朝ご飯用のおにぎりとお茶を飼います。M君が菓子パンとココアも買ってくれます。
夜中の高速道路はガラガラです。
スピードを出すと早く着き過ぎてしまいます。
のんびり走らせて貰います。

それでも余裕でバス停到着です。
それなのに、時間に成っても誰も来ません。
果たして、此処にバスは来るのでしょうか?
不安です!M君が時刻表を確認に行きます。
「確かにあるよ!」と、言います。
あー、時刻が少し過ぎてバスが来ます。

空港バスは空いてます。
何箇所かで客を集めながらバスは進みます。
最終的には満員です。
初めての海外旅行だと言うJAさんが僕の後に居て、
興奮して、ずーっとはしゃいでます。
僕はその漫才を楽しんでいて、寝むれんかったです。

そして、関空到着です。
七十五番辺りで集合と聞いてましたが、
バスを降りて、チェックインカウンターがぎっしり並んだ
空港内はとても自力で歩けそうに無い混乱に見えて、
入り口で後ずさりします。

出発の朝

時差ボケです。朝方が眠いです。
帰国して一日目はちゃんと起きたのですが、
次の日から起きれません。
ヘルパーさんが来ているのに熟睡です。
八時間の時差が有るので、日本の朝の八時が、
クロアチアの真夜中のゼロ時です。
だから、其の頃が一番眠いです。
昨日は帰ってきたトレ君が起こしてくれます。あ〜あ

4‐出発です。
すっかり準備が出来ます。
玄関にトランクを出し、パスポートを確認し、
ゆっくりお風呂に入ります。
暫く湯船に浸かる事は出来ません。
暖まったところで、少し寝ます。
起きれるかな?夜中過ぎの出発です。
夜中〇時半に目覚めます。起きるにはちょっと早い!
次は一時半に目覚めます。もう寝ていると寝過ごします。テレビを点けて、脳も起こします。
ではそろそろと、二時過ぎに起きて着替えます。
三時に後輩のM君が迎えに来てくれます。
結局、三時に我が家に迎えに来て、四時のバスに間に合うように送ってくれる事に成ったのです。
夜中の高速道路、四十キロを二十分弱で
走って来たと、言ってます。わー、早い!

難題がつぎつぎクリアー

3‐難題が解けて!
ツアーに参加するまでの行程が、
田舎からは大変です。
我が家から40キロほど離れた所に住む後輩の所から
は、関空までのリムジンバスが出ています。
でも其の出発は夜中です。
四時五分発のに乗れば、8時38分関空着です。うっ!間に合います。
恐る恐る後輩に相談です。
「如何でしょうねM君、JRの最終便で君の家に行くから、夜中で申し訳ないけど、四時前にバス停まで送ってくれないかい」 仕事が有るとかで断られ無いかと、
ちょっと、どきどきです。 「良いですよ」 
気の良い先輩思いの後輩は一発返事です。

今回の旅行では、相棒のトレ君は行きません。
PWさん所に、お里帰りをお願いします。
こちらも「喜んで」と、引き受けてくれます。

これで、難問解決、ツアー参加が出来ます。
これから、洋服や常備薬と
自分の身の回りの準備です。
寒いと聞いているので暖かい下着、靴下、コートなど
未だ出していない冬物の衣装ケースを引っくり返して
探し出します。何となく新しそうなのをトランクに詰めて
いきます。手探りでは汚れや色調が分からず、
果たして、小奇麗な物が選べてるでしよか?
コーディネートは大丈夫でしょうか? 不安 不安〜。
今回はトレ君の物が無いと、トランクはガラガラです。
「大きなお土産が買えるぞ!」と、密かに思います。

アドリア海の真珠‐2

2-飛行場へのアクセス
何と奇遇にもスロベニアお嫁に行った、
高校のクラブの後輩が居ます。
便利なEメールをしてみます。
「12月3日に里帰りをするから、ワン吉さん宅へ遊びに行きます」と、逆に言われてしまいます。
何だ僕と入違いでは有りませんか。
帰ってくるのは、僕の旅行直前です。
それでは気候の事、名産品、
あれこれ情報を聞きましょう。

では旅行を申し込みます。
書類を見ます。とても自分で書き込めません。
これは字の上手な友達にお願い致しましょう。
親切に来て記入して、ポストに投函してくれます。

次は入金、ITMは使った事が無いし、
銀行は遠いです。
銀行に電話して、外回りの行員さんに来てもらい、
旅費の送金、小遣いの引き出し等、
全て代行してもらいます。
此れで準備Okです。

出発は11月17日です。
集合時間は何時?わー、9時です。早い!
朝、一番のJRで行っても間に合いません。
前泊しなきゃいけませんか?
一人泊まるのは不安です。
「夜のフェリーで行く手もありますよ」と、
近くの旅行者さんが教えてくれます。
暗い港はもっと不安です。

アドリア海の真珠‐1

1‐知らない国へ・・
世界は暗い!我が家は寒い!
旅から帰って、何時も思うことです。
目が悪いとホテルもレストランも、美術館も博物館も、
飛行場も乗り物も、何処もかも暗いです。
「暗い、暗い!」「見えない、見えない」の
手探り旅行です。もう旅行は止めようかな?

我が家に帰り着きます。
相棒のトレ君もお里帰り中、コンクリートの家は初冬の寒さに、冷え冷えとしています。

ツアーは何と言っても一流ホテル、熱いぐらいにヒーティングされ、
黙っていても温かい料理や飲み物が出てきます。
旅は道連れ、ツアーの仲間とも、
おしゃべりが弾みます。家に無いです。

旅の案内が来たのは夏ごろでしょうか?
ふれあいツアー・視覚障害者の単独参加OK!と、
書かれています。何処に行くのでしょう?
スロベニアとクロアチアです。
此の国は何処、何処に在るのでしょう?
アドリア海の真珠 ドブロブニク を巡ると有ります。
ドブロブニク?何処?初めて聞く地名です。
その他、ほとんど馴染みの無い地名ばかり。
「うーん、行こう!」、俄然行く気に成ります。
見た事無い所は見たい、知らない事は知りたい!。

ありがたみを知る・・・

今朝はゴミの日です。
トレ君が居ないので白杖で行きます。
あっ!気が着かないうちに左側を歩いてます。
白杖の時は、人は右の右側を歩かねば!

昨日は天気が悪く、一日中暗かったです。
風邪が不安だったので、近くのクリニックに行きます。
片側が川で、車道より一段高めの歩道です。
トレ君が居ないので、緊張して、よろよろして
川に落ちそう、右に寄ると車道に落ちそう、
白杖ではとても心もとなくって、歩けません。

トレ君は病院の玄関も、ベンチも
黙っていても探して、教えてくれます。。
今日は白杖で、がちゃがちゃ当てて
探さねば成りません。
随分頼っていたのだな、と、思います。
ありがたみを知った2日間です。

詐欺師の顔!

里帰りしているトレ君、
体重を量ったら何と、何と、
3?、5kgも有ったのだそうです。
うーえー、びっくりたまげたです。
?の部分、恐ろしく公に出来ません。
訓練所からもお叱りを受けるでしょう。

でも、トレ君はです。
フードを上げると、「ちょっと少ないね!」
って顔で僕を見るのです。
そうです。少しは太ってきたかな、と思うので、
フードを減らし気味に上げてます。
うーん、ばれた!と、思って、
一つまみ足して上げてしまうのです。
あーあ、あれはトレ君の演技、

少なくって物足りない時、
一つまみのフードのおまけを上げなかった時、
トレ君は僕に付きまとい、
僕の手を鼻で突いたり、指をなめたり、
「何か忘れてない!」と、いつまでも
一つまみのフードを思い出させよとするのです。

トレ君は年を経るごと、
顔がすっきり、シャープに成ってきたので、
余り太ってないかな!と、思わせます。
でもでもです。トレ君の下半身、
洋梨の様にぷっくりしてるでは有りませんか。
ふーん!ここに溜め込んでいたのだな!
帰ってきたら絞り込まねば!!