月別アーカイブ: 2010年12月

アドリア海の旅 ・質問・希望・・

44‐さまざまな形で・・
・車椅子でも参加出来ますか?と、聞かれます。
旅行者には聞いてはいないのですが、Sさんに聞くと、
以前、三回ほど、視覚障害者で車椅子使用者が
参加していたとの事です。
車椅子は手動で介護者同伴です。が、
でも、古い街は段差も多く、建物にも入りきれず、
「此処で待ってます」って、場面も多かったそうです。
此のツアーは、視覚障害者を対象にしているので、
肢体不自由者への対応は考えてないようです。

・盲導犬との参加は如何ですか?
ふれあいツアーが始まって十五年になるが、
一度も盲導犬の参加は無かった?
もしかして、希望者が有ったが受付なかたのか?
盲導犬は検疫の事があるのでひと手間掛かります。
盲導犬の検疫を簡単にして欲しいものです。

・ツアーの参加者は、
両親と、父子、夫婦、友人、単独、健常者など
様々な形です。
それぞれに、それぞれの思いもあるようです。
どんな思いを海外旅行に寄せているのか、
もう少しお話し出来れば良かったですが・・。
半日でも、介助者が必要でも有りますが、
自由に街の散策やカフェでのんびりしてみたいです。

アドリア海の旅行記、
大晦日まで掛かってしまいました。
読んで頂いた方、有難う御座います。
来年はどんな旅に出会えるでしょう。
では、皆さんも良い年をお迎え下さい。
    トレ君&ワン吉

追加事項・・

43‐書き忘れてた事など
・スロベニアやクロアチアは、基本的に
チップの風習は無いそうです。
日本と似ていてやり易いです。
でも、其の内、アメリカや西洋からの
観光客が増えると、欧米化していくかも知れません。
・今のところ、スリ、置き引きのコソ泥も居ないとか、
対岸のイタリアはスリやコソ泥の犯罪多発地帯です。
これも飛び火して来るのが時間の問題でしょうか?

・古都トロギールでは、バス停近くの港の所の市場を
ちょこっと覗きます。
大きく色鮮やかなパプリカやナスが山積みです。
干しイチジクを味見してもらいました。
「安い!」と、女性の方が大きな袋いっぱいかってす。
「あ、そうそう!此れお勧め」と、
ガイドさんが言ったのは、プロポリスです。
深夜、サプリメントのテレビショッピングでプロポリスも
売られてますが、高いですよね。
病院でくれる目薬の様な容器に入っていて、
一個二十円程度です。
やっぱり、女性の方がガラガラさせて、
袋いっぱい、山ほど買ってます。
僕は二個だけ買ってみます。どんな効果が有ります?

アドリア海の旅‐最終章 20%の旅

42‐見えなくても行く旅
かくしてアドリア海の真珠の旅は終わります。
少しでも視力の有る内にと行った旅です。
情報の八十パーセントは目からと言われてます。
見えない事は八十パーセントの情報が
入らない事です。
それでは僕らは残りの二十パーセントの
情報に頼るしかないのです。
僕は光が有ると少しは見えますが、
夕暮れの中に沈んで行く建物や情景は見えません。
闇に沈むと全盲と同じです。
消えた部分を見たいなーと思います。

今回の旅行では視覚障害者は9名です。
内、全盲者は4名です。
全く見えなく成った時、旅や日常の生活に
どんな楽しみを見つける事が出来るか、
未だ分かりません。
全盲の方々は何を求めて参加したのでしょうか?
食べ物、買い物、乗り物、会話ですか?
人の事は判らないし、人それぞれでしょうね。
それでは、僕は少しでも見えてる間に、
沢山の旅と出会いを楽しみましょう!

アドリア海紀行はひとまず終わります。

時差ぼけ!

42‐日本の朝がクロアチアの真夜中!
徳島駅でNさんに
バスセンターに連れて行ってもらいます。
バス会社に電話しますと、僕の切符
・徳島から四国中央が其方に有る事が判明します。
取り合えず、新たに切符は購入します。が、
証明書を書いてもらいます。
果たして払い戻しは有るでしょうか?

此処でNさん御夫婦とお別れです。
でも僕は乗換えまでに二時間ほど有ります。
JRPSメンバーのKさんを呼び出し
付き合ってもらいます。午後一時を過ぎてます。
機内の朝御飯から食べてません。腹ペコです。
駅ビルのレストラン街で日本の味、カツ丼を食べます。
カフェに席を変え、互いの旅の話しで時間を潰します。
そして、Kさんともさよならして、車中の人に成ります。
日暮れた頃、やっと我が家に到着です。

旅は楽しいけど、あっ!と、いう間に終わります。
終わってしまうと寂しいです。
トレイス君もPWさんにお預かり中です。
がらんとした部屋です。
日本の起きる時間がクロアチアの真夜中です。
時差ぼけと疲れで、朝が起きれません。

助けられての旅

41‐皆さんに助けられて・・
トランク受け取りのターンテーブルの前です。
トランクを受け取ると解散です。
皆さんそれぞれの地に向けて帰って行きます。

乗り物好きの視覚障害の子供さんと参加のお父さんが、ご挨拶に来てくれます。
Sさんと、弱視のご夫婦にさよならをします。
自主的さんにご挨拶したいけど、近くに見当たりません。お世話に成りました!です。

僕は徳島経由で四国中央へ帰ります。
添乗員さんにバス乗り場まで案内してもらえるよう、
お願いしてたのですが、同じく徳島へのバスに乗る、
Nさん御夫婦が連れて行ってくれます。
御主人が見えるので、先ずトイレも案内して貰います。
「添乗員さん、貴方達に付きっ切りだったね」と、
Nさんが言います。そうですね。
単独参加で見えない僕とSさんは、歩行、食事、
買い物と、お世話に成らなければ何も出来ません。
沢山、助けてもらえるツアーでした。

バスは暫く待つとやってきます。
僕は徳島で愛媛に向かうバスに乗り換えます。
二枚の切符を見せて選んでもらいます。
「一枚は関空行きの切符だよ」と、言われます。
えっ!何故か来る時の切符が残っています??

エコノミーを乗り越えて・・

40‐空港内は迷路です。
水を飲んだり、立って歩いたりしないと
エコノミー症候群に成りそうです。
添乗員さんにトイレに連れて行ってもらいます。
飛行機の一番後ろに在って、
一階下に降りる仕組みに成ってます。
此のタイプは初めてです。
下は広くって、混雑しなくって良いかも知れません。
水も貰ってきてくれます。冷たくって美味しいです。
あー、生き返ります。

飛行機は一時間早く着くそうです。
北から日本に吹き込む季節風が
強まっているからでしょうか?
僕は到着後、まだまだ時間をかけて、
四国中央まで帰ります。
高速バスの乗り換え時間が余り無かったので、
ほっとします。此れで安心!安心。

11月24日 朝、無事、関空到着です。
僕らはゆっくり降りて、最後の方で入国手続きです。
添乗員さんは、トランジットの所で買った、皆さんの
お土産など持って上げて居るので大変です。
それにSさんと僕はくっついています。
あっ!通関の所で弱視のご夫婦さんを置いてきて
しまいます。添乗員さん疲れが出てます。
置いていかれたご夫婦は、何処かで
道に迷ってしまったようです。
案内板の読めない僕らは空港内は迷路です。

帰路の機内!

39‐がっくりの二乗
目指して行った先は、
バッグやグッズや時計の免税店です。
そして女性物ばっかりで、僕の買う物は有りません。
がっくり来ている僕に、女性添乗員さんは、
「此処に大きなボスの店が在ったのにね!」と、
言います。其のブランドは僕のお気に入りです。
「何処、何処、何処?」 其処へ行きたいです。
「残念だわ、工事中なの」 
えーっ!がっくりの二乗です。
ドイツ製のボスはかっちりしていて、着易くって、
比較的安いです。
あー、一度、本場の店を覗きたかったです。

「そろそろ時間です。思い残す事は無いですか?」と、
添乗員さんが皆さんに聞きます。
見たかった所、買いたかった物、食べたかった物
欲望は付きませんが・・・
少し未練を残しながら機上の人に成ります。
飛行機は飛び立ち、北極上空を越えて、
一路関空を目指します。

帰りの座席は、真ん中の四人席です。
通路側から添乗員さん、僕、Sさん、知らない人、
僕らの前が弱視のご夫婦さんです。
アテンダントさんからサービスを受ける時、
僕は添乗員さんが面倒を見てくれますが、
Sさんは向こう通路のサービスに成ります。
端に座っている知らない人が、
親切にお手伝いしてくれてます。ありがとう!です。
見えない僕らは、誰に声を掛けているか
分からない時が有ります。助けてもらえると楽ですね。

それにしても機内は熱いです。ケットは要りません。
ビニール袋のまま床に置いて、
靴を脱いで足を其れに乗っけます。
一眠りします。汗だくで目覚めます。
水、水、水が欲しい!!

免税店街で・・

38‐免税店物語
フランクフルト空港は広いです。
地下街みたいな所を何度も角を曲がって、
下に降りて行きます。
其処でドブロブニクで免税手続きをした書類で、
あちらでは出来なかった免税分を返してもらいます。
僕は少しだったので二十ユーロほど帰ってきます。

それから関空へのフライトを待つ為、三時間近く
自由時間です。
家族の人と参加の視覚障害さん達は、
さっと何処かへ行ってしまいます。
僕ら目の悪い単独参加さんは添乗員さんと行きます。
通関で疲れたので甘い物を食べたいし座りたい!
「モンブランなぞ有りませんかね」。カフェには無さそう
目の前がアイスクリームショップです。
では、それを食べましょうか。
建物の中は乾燥して熱いです。
冷たいお茶が飲みたいです。
添乗員さん探しに行ってくれます。
でもコーラーとかレモネードとか
甘い種類ばかりの様です。あーぁ、日本が恋しいね。

女性の単独参加さんが女性添乗員さんと、
ブランド品をいっぱい買い込んで帰ってきます。
「わー!凄い」、あれにこれに幾ら使ったのでしょう?
其れを見た弱視ご夫婦の奥様、
買い物欲に火が点きます。
女性添乗員さんと免税店にダッシュです。
ついでに僕も付いて行きます。

身体検査は厳しいが・・・

37‐此方は昭和初期? 
免税品申請の部屋は、昭和初期のムードです。
大きな木の机の前に座った小父さんが、
差し出す書類に、ぽんぽんハンコを押してくれます。
折角トランクに入れず手荷物にした品物を見てくれません。「なんだよ」です。
それにしても、このぼろちぃ空港気に入ります。
僕の子供の頃、汽車の駅も、農協も、
役場もこんな感じでしたね。
ずーっと取って置いて欲しいなぁ!

スロベニアに来た時より一回り大きな
歩いて直ぐの所から飛行機に乗り込みます。
飛び立つと直ぐ飲み物が出て。わぁ!食事も出ます。
「来る時は不味かったな」と、思いつつ一口食べます。
「美味しいです」 普通の味です。
飛行機会社が違うからと、
添乗員さんが教えてくれます。
そうそう来る時は、遊園地に在る飛行機でした。

乗り換えのフランクフルト空港に到着です。
何だか入国検査が手間取ってます。
ゲートの所でピーピー鳴ってます。
ドブロブニク空港は未だ手動で、シャワーの様な物で
体をなぞって検査でした。どっちが良いのかな!
レーザー検査なのに、
コートも上着も脱がされ、ポケットの物もだして、
ショルダーやポーチも外してしまって、
見えない僕らは如何すれば良いのです。
何かを無くしそう。全部元の形に戻せたでしょうか??

早朝に帰国の途に・・

36‐免税手続き
今夜も夜半に近づくと、遠雷が響き、雨も降り始めます
えっ!今朝の様な、激しい雷雨に成ったら
飛行機は飛ばないでしょう。
帰れなくなるかもしれません。
うとうととしては何度も目覚めます。

十一月二十三日 朝五時です。
急いで起きて、荷物を押し込んで
トランクをドアの外に出します。
さぁ!今日は帰国です。

幸い雷雨は去っています。
空港に向かうバスの中で、
朝食のランチボックスが配られます。
サンドウィチに林檎とジュースが入ってます。
大して食欲も無いですが、
荷物に成るので腹に入れます。
直ぐドブロブニク空港に着きます。
何だか戦後の雰囲気です。

「有りました」と、見送りに来てくれたガイドさん。
売店で例の胡椒クッキーを見つけたようです。
どれどれ、それでは買っておきましょう。
ついでに現地のお札クーナをユーロに両替を、
ガイドさんに手伝ってもらいます。
少ししか残ってませんが。持っていたいような、
綺麗なお札では無いですね。

通関をして免税手続きに行きます。
僕は免税扱いは、ダルメシアンのお店で
買った物ぐらいです。
免税品は手荷物にして下さい!と、いわれ
ウーンと、思いましたが、
パッケージを崩して、小さくして持って来ました。
何事も経験ですから免税手続きもやってみましょう。
わっ!大変なのはSさんです。沢山買った免税品、
紙袋から崩れ落ちそうな感じで持ってます。