月別アーカイブ: 2010年6月

ロボットよりイヌ!

ひとりピクニックに行く、車椅子の友人がいます。
其の友人は車の運転も出来ます。
マイカーに車椅子を積んで何処までも出かけます。
川や湖と、水辺が好きなので、駐車場で車を停め、
車椅子で散策をします。
車椅子を降りて、ベンチで
水辺を見ながら、のんびり時を過ごします。
でも、辺りの人は「自殺でもするんじゃないかしら」と、
痛い視線を向けて来るのだそうです。

問・盲導犬はロボットではいけませんか?
Tさんの答・ロボットが駄目というのではなく、何故犬が良いのか ということです。盲導犬は10歳で引退します。実際に働く期間は 8年です。その中で、犬は老いていき必ず死に至ります。人
間とはスパ ンが違いますが、犬も、生きて、老いがあり、最後に死ぬ、ということ
を知っています。死ぬことを知っているということは、逆に言えば生き
ることを知っているのです。生きることは楽しいことばかりではなく、 嫌なこともあることを知っているということです。我々にも良い日と悪 い日があるように、犬にとっても良い日と悪い日が
あるでしょう。それ が生きるということだと思うのです。だからこそ、私たちが感じる喜 び、楽しみ、悲しみ、苦しみ、といった気持ちを犬とシェア出来るので はない
でしょうか。だからこそ、盲導犬はロボットではなく犬という生物なのだと思います。

・僕は車に乗れないので、
ひとりピクニックには行けません。
我が家の辺り、周囲二、三キロをうろうろするだけです。
暑い時には木陰で、寒い時は陽だまりで、一休みします。
トレ君と一緒なので、よく誰かに話しかけられます。
もし、水辺に佇んでいたとしても、自殺しにくい状態に
成って仕舞います。
車椅子の友人にも、「介助犬は」と、言ってます。
湖畔に乗り捨てられた車椅子は寂しく映るが、
湖畔でのんびり昼寝の介助犬は穏やかな安らぎに、
見えるでしょうね。

五歳の記念像?

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先ほど、我が家にお姉さんが来ます。
トレ君、ベットから飛び上がって大喜び、
でも、其のお姉さんはお弁当屋さんです。
弁当を配達して、直ぐ帰ります。
遊ぼう!と、思っていたトレ君、がっくりです。
我慢棒を咥えていじけています。

トレ君の誕生日!

今日はトレ君の誕生日です。
五歳に成ります。おめでとう!

27日、梅雨の晴れ間に紫陽花寺に行きます。
山一面が紫陽花です。
紫陽花は長けが低く、丈夫な花なので
触りながら見えて良いですね。
だが暑い、昼に掛けて日差しもきつくなります。

我等は、近くの和食屋に非難です。
久しぶりに行った和食屋は改装されて、
靴を脱いで上がる、小座敷になってます。
トレ君大丈夫でしょうか?
「初めての事なので!」と、仲居さん。暫くして、
ご主人と相談したのでしょうか「どうぞ!」と、
トレ君の足拭き雑巾を持って来て、招き入れてくれます。
長い廊下を通って奥の座敷に席が用意されます。
こんな和食屋に来る予定でも無かったので、
敷物も持ってません。かろうじてシャツを着せます。
そのままで、座敷の奥の置き床の前にダウンさせます。
トレ君も心得たもので、行儀良くしています。
トレ君は塗り盆に陶器の器で水を頂きます。
とても自然で感じの良い対応です。
食事も美味しかったです。

外に出ると、ますます気温が上がっています。
此の侭、家に帰る気には成りません。
海辺のカフェで涼んで帰ります。
感じの良い若いママさんが、
直ぐトレ君の水も用意してくれます。
隣の席の女性のグループから
「あら!可愛い」「あーら!可愛い」と、
トレ君に声が掛かります。
「此の子はもう五歳で、人間で言えばアラホォー世代です」
って、教えますと。皆さんケラケラです。
気取っていたトレ君「何、なに!」と、
事態の変化に焦っています。

トレ君は僕の所に来て、三年半、
可愛い!綺麗!賢そう!と、言われ続けて三年半。
大人になったトレイス君、これからも宜しく。
其れからこれからは「ハンサムさん!」と、言ってもらおう!

ヒトとイヌのさらなる共生!

有名訓練士のTさんが続けます。

・そしてとても大切なのは、
手を伸ば
したら必ずそこにいる存在だということです。犬はそれを黙ってやってくれます。

トレ君は散歩もお使いも、直ぐ行ってくれます。
「いま 良い夢を見てるのに!」などと、
ちょっと嫌な顔をしますが、決して拒否はしません。
暑くっても、寒くっても、雨でも一緒に行ってくれます。
人のように、決して「あとで!」とは言いません。

「手を伸ばしたら犬が隣にいることの意味とは?」

Tさん:道を歩くときに盲導犬に求められることは、角、段差、障害物
の3つを情報としてユーザーの方に教えることです。とはいえ、私たちが普段の生活で歩かなくてはならない距離というのはそれほど長くないんです。なので、1日の間に盲導犬がユーザーの方に情報
を提供している時間というのは案外短いものなのです。それでも、盲導犬が求められている理由には、ひとりで行動するということ、もうひとつは、横にいるということなんです。横にいることとはどういうことだと思いますか?たとえば初めての目的地へ出かけるとします。上手く到着出来れば喜びを分かち合うことができますが、失敗した場合にはお互いにお互いのせいにしておけばいいんです。お互いに言い訳ができるということは、とても健全なことなのです。仮に、白杖で目的地を探した
場合には、もし間違えると100%自分の責任になります。犬がいることで犬のせいにできるということは、とても健全なことなんです。
もちろん、たまには犬の言い分も聞いてあげないといけませんが(笑)。

・道を間違えると、トレ君は
「なんだよぉ!」って顔で僕を見ます。
僕はトレ君に「何とかしろよ!」と、言います。
それで、へこまず事態を打開出来ます。
喜びは倍に、苦労は半分こ出来ます。

段差が有っても僕は突き進んで生きます。
トレ君が鼻先を突っ込んで来て阻止してくれます。
お よ、よ、と成ってると、「だから言ってるのに!」と、
トレ君ににらまれます。
うっかりドライバーの僕ですが、
トレ君が来て、一度も溝に落ちません。
「ありがとう!トレイス」

盲導犬が犬である訳!

盲導犬は何故、犬なんでしょうか?
名物訓練士Tさんは言います。

・手伝いをする
には人間の方が勝手はいいかもしれません。しかし、大人には秘密が必
要です。そう、犬は“口が堅い”ですよね(笑)。犬は人間のように誰
かに言いつけることはしませんから。
・中国では盲導犬を育成する費用より、人を一人雇ったほうが安いので盲導犬は普及しない!と、聞きますが、自由化が進み雇用される人が強くなると、口止め料が大変に成るでしょうか?そして盲導犬の出番でしょう。
・ペット関係の人の弁です。ペットのあれこれ、飼い主の苦情、誰に話すでもなく語ります。ワンちゃんが飼い主に言いつけたら困りますね。
・大人には秘密の生活があります。四六時中一緒に居る盲導犬、何でも知っているんでしょうね。

・トレ君とは結婚式もお葬式も行きます。
交流会にも旅行にも行きます。
散歩も買い物にも一緒です。
嬉しいこと辛いこと、全部一緒です。
「白杖だけが知っている)って歌が有ります。
白杖は視覚障害者と共に歩きます。
人の親切も、嫌味も全部知ってます。
白杖を握り締めて耐えることも多いでしょう。
トレ君も僕の秘密も知っているけど、
艱難辛苦、喜怒哀楽も全部知ってます。
何にも言わないけれど、そーっと寄り添ってくれます。
秘密は黙って彼の世まで持って行って下さいよ!

薄紙の剥がすが如し!

もしかして死に至る病では、と
なかなか熱も引かない、
腹具合もすっきりしない日々がつづくと、
落ち込んでしまいます。
時々、胸も締め付けられるような、
頭痛もきりきり痛むような。
心臓か肺が・・・それとも脳腫瘍??
どんどん病気にのめり込みます。

「トレちゃん、さようなら!」
トレ君を置いて先に行くけど、御免!
なんて思っていると、
トレ君、大きな溜息!うんざりだよ!と、
あっち向きに体制を変えてしまいます。

点滴をしてもらって、
次の日は変化なしでしたが。
昨日から、急激に様態が改善です。
薄紙を剥がすが如く!と、
病気治癒の時に使われますが。
さっと熱も、腹の調子も戻ります。
死の床に臥していたような気分は何処へやらです。
今日はヘルパーさんとの買い物ディーです。
美味しい物を買ってきて食べよーっ と!

夏まちぬ!

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梅雨の晴れ間に、
夏に備えてグリーンカーテンの支柱を立てます。
梅雨に入った時、
隣のばぁちゃんがゴーヤの苗を植えてくれます。
夏の西日を避けれるようにと、
ゴーヤのグリーンカーテンを作るのが希望です。
グリーンカーテンの内と外では五度も温度差が有るとか
トレ君のバスタイムも涼しくなるでしょう。
ばぁーちゃんが、早く大きくなるようにと、
沢山の豚の堆肥を入れたのですが、
何週間か経っても、苗は大きく成りません。
ひょろひょろで、元気の無い葉色です。

家の周りは、建築の時、一メートルほど地上げします。
爺ちゃんも怒っていたのですが、
瓦礫の様な土で地上げされてます。
土壌が悪いので苗は生育しないのでしょうか?

我が家のシンボルツリーにと植えた
庭の真ん中のエゴの木が、見る間に枯れてしまいます。
すーっと伸びた美しい樹形に、
五月には、白い花を雪の様に降らせていたのですが、
胴虫が入って、一気に枯れてしまいます。
その木が真っ直ぐに伸びて綺麗だったので、
取って有ります。
丁度、テラスのひさしの軒まで届く長さです。
うーん 良い具合、短いのは横に渡して、
グリーンカーテンの支柱が出来ます。
夏に向かって準備完了です。

ゴーヤくん、雨を吸って、日差しを受けて
一日も早く、立派に成長して欲しいものです。

点滴ルームにて・・

体温も37度前後、
腹の調子歯悪いが、痛くも無し、
でも、そんな状態が3日、4日と続くと、
段々 体がだるくなって、目も霞むので、
病院に行きます。

「お腹見せて!」と、言われ
聴診器を当てられます。
「腸炎だな」と、診断、「しんどいでしょう」と、労いです。
即!入院!では中田のですが・・
「点滴をすると早く楽に成るから」と、
点滴ルームに行くことになります。
心配顔で待合室で待っているトレイス君
ドクターの好意で一緒に点滴ルームに入ります。
トレイス君はセラピー犬に早代わりです。

点滴ルームは細かく仕切られ、
寝台列車の様ですね。
「トレイス君大丈夫かな!」と、言われてますが、
トレイス君は心得たもので、
ベットと壁の間の、テレビ台の前でダウンです。
点滴の針が刺されます。
「何、何、何なの」と、トレイス君は立ち上がり
「痛いの?大丈夫?」と、
鼻を突っ込んできます。
ついでにナースのお姉さんにもちょっかい出してます。
「ね、年幾つ?」「独身、結婚してるの」と、聞いたのかな。

点滴終わりです。
ナースさんが針を外して血止めの大きな綿を張ります。
「えっ!何か貰ったの」、
寝ていたトレイス君は飛び起きて、
カット綿に興味深深です。
「トレイス君も注射するか」と、ドクターに言われます。

めっけ物!

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本当は今日はボーリング大会でした。
未だ体調がすっきりしないので、
大事をとって、家でのんびりです。

庭にちょこっと出てみます。
木香バラが一気に半分ほど枯れて仕舞います。
草引きの時、根を切ってしまったのだろうか??
すだれ代わりの夏の日差し避けが台無しです。
あー、それなのに、それなのにです。
先週、引き終わったと思った鉢の草が、
とても元気に生えてます。
見えないから、知らない振りで済ませれるのですが・・
一旦、気が着くと気になってしょうがありません。
体調を忘れて草引きに熱中です。

先日、役所から帰りに立ち寄った園芸店で、
面白い鉢を見つけます。
四角いブロックに丸い穴を刳り貫いた、
素焼きレンガの鉢です。
重いのに安い198円です。
2kgほども有るので、一個だけ買います。
小さい鉢に植わっていた南京ハゼが大きくなっていたので
此方に植え替えます。
見た人が、皆な「素敵」と、言います。
玄関脇に三個ぐらい並べているとお洒落ね!と、言って、
何人か、早速買いに行きます。
皆、2個、3個と買ってきます。
「あと、ちょっとしか残ってないよ!」と、言うので
えっ!それでは、僕も2個買って来て貰います。

次はワイヤープランツを植えるつもりだが、
もう一個は枝を広げる木を植えたいです。

あー、熱が出たのかぐらっとします。
午後はのんびりしなくちゃ!

終わり良ければ、総てよし!かな?

トレ君、このところ犬臭いです。
蒸し暑い日々が続くし、
雨に濡れたりしたせいでしょうか?
明日にもお風呂にしなければいけません。
しかい・・
此方の体調が今一です。
トレ君の居る間は病気する訳にはいけないと、
トレ君の面倒を見る人が居なく成るからいけないと、
日々、健康を願って頑張っているのですが、
雨に負けて、今日も微熱が冷めません。

病床にて気弱に成って、
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を、読んでみます。

ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニワタシハナリタイ

あ れ れ です。
最初はぜんぜん僕と違うのに
最後になると同じです。

野原ノ松ノ林ノ蔭ノ小サナ萱ブキノ小屋ニイテ
・南一面がガラス張りの、テラスのある家に住みたいし
東ニ病気ノコドモアレバ行ッテ看病シテヤリ
・誰か看病に来てくれないかと甘えて待ち
西ニツカレタ母アレバ行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
・掃除はヘルパーさんに頼り
南ニ死ニサウナ人アレバ行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
・今日、盲導犬仲間が一人亡くなって落ち込むばかりだし
北ニケンクヮヤソショウガアレバツマラナイカラヤメロトイヒ
・朝の散歩で、神仏に今日の平穏無事を祈り
こんなに違う自分なのに最後は同じです。
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニワタシハナリタイ
・成りたいかどうかは分からないけど
そう言う自分に成ってます。
でも自嘲的な宮沢賢治さんは、
今では世界を制覇しましたね。
雨に負けた僕はどうなるのです・・・まぁ いいけど
あしたトレ君のシャンプーをする元気が出るでしょうか??