白い山茶花がさくと、暗い風景が明るく成って、
雪景色を想像し、クリスマスを連想して、
楽しくも成りますが・・
母も父もこの季節に逝ったものですから、
やはり、寂しい思いも廻って来ます。
父は年が明けての死でした、
山茶花の季節は終わりかけています。
やっと咲き遅れた小さな山茶花の花を
２，３輪、見つけて、
納棺の時、父の顔の横に供えます。
其の日は、冬晴れの、かーんと澄み切った朝でした。
冷えた空気の中、トレイス君と散歩している時、
父の育てた山茶花に出会うと
其の日の事が思い出され、
白い花が悲しくも映ります。
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ふっと気が着いたら
木々の木の葉は早くも落ちて、
梢は冬空に突き刺さっています。
朝の散歩はコートの襟を立て
冷たい木枯らしのなかです。
そんな黒っぽい風景に、
白い山茶花の花が一面に
咲き始めます。
父の育てた山茶花です。
父が刺し芽をして、
死の年まで育てます。
何十本、何百本有ったでしょうか？
父の死後、親類やご近所の方々に
持って行ってもらいます。
其の山茶花がこの時期に成ると、
あちらこちらの庭先で
濃い緑のなかに、
淡いピンクの色をうっすらと宿して
七重に八重にほんのりと咲き始めるのです。
「カップラーメンの匂いがするんだ」と、
PWさんが言います。
ジョイ君の頭、チャルメラかチキンかの
インスタントラーメンの匂いがするらしい。
トレイス君はビスケットの匂いがします。
それは体やウンチの臭いの消臭用ビスケットを
毎日食べさせているので、
体臭がビスケットになったのでしょう。
今日は暖かです。
月曜に集まりも有るので、
トレイス君のシャンプーをします。
よく洗って、日向で乾かしていると、
ぷーんと、カップラーメンの匂いです。
あれ、れ、トレイス君の頭からも
カップーラーメンの匂いです。
この子達の頭の中はラーメン？？
お湯をかけたので出来たかな？
でもトレイス君の匂いは
カップラーメンよりは、駄菓子やで売っていた、
ボリボリかじったミニラーメンに近いかな！？？
よーく拭いて、乾いてしまうと、
またビスケットの匂いに戻っています。
病院の入り口でです。
「何だか嫌だなぁー」と、トレイス君 尻込みです。
自動ドアが開いたのに
中に進みません。
「この匂い！この気配」 何だか痛い事が・・
怖い事が起こりそうと、足が前に進みません。
「トレイス君、此処は眼科だから」と、言っても
昨日の血を噴く悪夢が襲ってくるのか、
とても怯えています。
引っ張って中に入れます。
大好きなナースのお姉さんも居るのに、
僕の脇の下に鼻を突っ込んで、隠れています。
あー、もう動物病院には行かないかも知れないよ！
獣医さん！責任取って下さいよ！
検疫の為の抗体検査の採血に
朝から動物病院に行きます。
「ぎゃん」 トレイス君悲鳴です。
「あ、あ、神経を刺してしもた」と、獣医さん！
「こんなに大きな血管なのに何で刺せんかったんだろ？」と、
獣医さん 首傾げてます。
「むっ！こっちが聞きたいです」
怯えたトレイス君の前足に再度挑戦です。
今度は何とか旨くいきます。でも
「ちょっと 少なかったかな」と、
ぶつぶつつぶやいてます。
もう一回は止めて下さいよ。
「ぎゃン」 またまたトレイス君の悲鳴です。
「後ろ足の外側の爪、ちょっと伸びてるね」
「切っておきましょう」と、お愛想です。が
が、獣医さん、またまたミスで、
トレイス君の爪から血を噴いてます。切り過ぎです。
トレイス君、怯えて顔、真っ青です。
「あ！あ、こんなに恐がらせてしまうた」と、
獣医さんも、しょんぼり、反省です。
帰りの車のなかで同行のヘルパーさん
「あの先生 如何したぁん！」と、不信顔！！
「他の病院に変えたら」と、まで言われます。
「それとも私の美貌に見とれて、あがったんやな」と、？？？
其の日いっぱいトレイス君は、
予期せぬ受難にしょげ切って、
深く丸まったままベットから出てきません。
旅行に出る時、何時も思うのです。
あー、トレイス君、せめて自分の荷物は
自分で持ってくれない？と、
お弁当に水、足拭き、トイレベルトにビニール袋
それから胃薬、敷物も要ります。
結構なひと荷物です。
そんな話しをしてましたら、PWさんが、
ジョイ君の災害時の非難袋を見せてくれます。
非難した時、当座のフードや
必要な物がたっぷり入れて有ります。
妹パピーの分も持ちます。
良いですね！これから此れで旅に出ましょう。
背中で振り分け荷物の様にして背負い、
お腹にベルトを回して止めます。
「トレイス君、背負ってみよう！」と、
それでも荷物を半分ほどにして背負わせます。
トレイス君は、とても迷惑顔です。
トレイス君は洋服も着たがりませんし、
此処だけの話しですが、誰にも言えませんが、
ハーネスも好きではありません！
兄貴分のジョイ君にお手本を見せてもらいます。
「どう、良いでしょう」と、ジョイ君は得意満面で
大きな荷物を背負って、くるくる廻り、
皆に見てもらいます。
うーん、次からはジョイくんと旅行に行こうかな！！
この夏から何度挑戦したでしょうか？
春に一回、８月に一回、９月に、１０月に、
１１月も先日に、全部行き着けません。
美味しいだよ！って、一昨年噂を聞いて
行った時は、ちょっと国道から入り組んだ所ですが、
何とか直ぐ見つけられてやってました。
素揚げした野菜の入ったカレーです。
ドライカレーがお勧めなんです。
何となく新鮮な感じで、
３度か４度、続けて通いました。
それから一年ぐらい、何となく行く機会が無く
遠ざかって居ました。
今年の夏ごろから、あの味が恋しくなって、
何度も行っているのに、一度も開いてません。
もう閉店ですか？
先週です「ドライカレーの美味しい店知ってる」って、
友人が言ったので、
「それって、あそこのあの店」
「そうそう、そこ」と、食べたばかりの友人が言うのです。
まだ、店はやってるみたいです。
では、ではと、日曜日の夕食に出掛けます。
あーっ、何てことでしょう！また、閉まってます。
なかなか辿り着けないです。
折からの雨が激しくなります。
車に乗ろうとして、白杖を折って仕舞います。
寒い日が続いたりしたので
冬のお出掛けにそなえて、
PWさんい手伝ってもらい、
トレイス君の買い物に出掛けます。
あっちこっちペットショップを覗きますが、
トレイス君の様な大型犬の物は有りませんね。
あーあーと、諦めて、ドッグカフェへ、
あ！そこで事件です。
ドッグカフェには広いドッグランが有ります。
「今日はラブラドールデー」と、言うほどに
沢山のラブのワンちゃんが集まって来ます。
あれー！トレイス君の目がハートです。
其処に、ドッグカフェの看板娘シー嬢が登場です。
トレイス君は「ね、ね、ね」と、
彼女にお付き合いを願って付き纏ってます。
でもシー嬢は兄貴分のジョイ君も思いを寄せてます。
「トレイス君、横取りはいけませんよ」
ドッグカフェは山の中の山小屋、
今日は春の様な日差しが戻り、
我ら人間は美味しいパスタなんか頂いて、
一時、のんびり過ごします。
トレイス君の冬のコートは
PWさんいネットでさがしてもらいます。
めでたし、めでたしの良い日でした。
昨日は金曜日です。
晩秋の一番の寒い朝です。
でも、何時も道理に起きて、
何時もの様にトレイス君のトイレを出して、
朝の散歩をします。
午後に、はっと気が着いたのですが、
「あっ！きょうはゴミの日だ！」
今まで、一度もゴミ出しを忘れた事はありません。
病気で出せなかった事も有りません。
火曜日と金曜日の早朝は
必ず、忘れず、ゴミを出しました。
台所の生ゴミがいっぱいです。
トレイス君のゴミも溜まっています。
木曜日には早く捨てたいと思いました。
そして、金曜日の朝の散歩で
家の角にゴミを出しているのも目にします。
だのに我が家のゴミを出さねば！まで
思考が至らなかったのです。
それと、其の日は携帯電話を三度も
見失って仕舞います。
何処に如何して置いたのか？
全然記憶が蘇らないのです。
三度とも電話を鳴らして見つけました。
唯一つ、２時４０分の歯医者の予約を
忘れなく、良かった！良かった！
コピー機を借りに親戚の事務所に行きます。
スーパーの角の所で
トレイス君、何かに異常反応です。
「ＮＯ！」と、リードを引いて注意を促します。
スーパーの角に近づくと
其処に可愛いシープドッグらしいのが。
じーっと此方を見ています。
大人しそうなワンちゃんです。
だが異常接近は危険です。
「何故って？」
先日です。ちいちゃな可愛いワンちゃんと
遭遇です。大人しそうな子です。
それがです。ちょうど擦れ違い座間です。
「わん」と、ひと吼えして、
トレイス君の鼻先目掛けて牙を剥いたのです。
「わー、わ、わ、わ」 慌ててリードを引いて事なきを得ます。
でもトレイス君は其の日の午後いっぱい
「ぼくは御挨拶をと思っただけなのに」と、
ショックで、しょんぼり、立ち直れません。
シープドッグちゃん、それじゃ！と、君を疑ってる訳でもないが・・
挨拶もそこそこ、先を急がせます。
事務所でコピーを済ませ外に出るとです。
シープドッグちゃんが何時の間にか其処に来て待ってます。
「駄目だよ！遊べないんだよ」と、言いますと、
そーと後ずさりしていきます。
とても優しそうな子ですが・・・噛み付く事も無さそうですが・・
トレイス君にはお仕事が有ります。
それからスーパーでちょっと用を済ませて外にでると、
駐車場の所に、シープドッグちゃんがまた居ます。
「君ー。ストーカー行為は困るんだけど！」って、智ます。
それで、その子は駐車場の柵の所から、
じーっとトレイス君を見つめ続けています。
ちょっと切なくなる光景です。