見た事の無い素晴らしい景色

 山道を暫く下って行くと
少し開けた場所に出ます。
 目の前が深い谷に成って居て
左手には 剣の様なとがった岩山がそそり立ち
仙人でも済むのか 急勾配の階段を
上りきった辺りに 二つの塔をつなぐような橋が
架かっています。
 水墨画にしたらいいのか
それとも荒々しい厚塗りの 油絵が良いかな・・?
と 考えつつ暫く見とれます。

 少し先に進むと 地面が凍結していて
ずるずると谷に滑り落ちそうになります。
僕は四つん這いに成り ぞろぞろと行くと
顔面いっぱいに 凍った飛沫を吹き飛ばしながら
巨大な達が 天から谷底へと落ちています。
此れは 素晴らしい見た事の無い景色だ!
油絵の道具を取って来なければ・・と と
思ったところで目が覚めました。