ピーちゃんの受難の一夜・2

 停電の真っ暗な中
激しく 時には静かに雨は降り続き
雷鳴も近くできこえたり 遠ざかったり
止むことがありません!
 ベットに寝かせたピーちゃんは
小刻みな震えは止まりません。
撫でている首筋は まだまだ幼さの残る
か弱さを感じます。
 怖くっても鳴きも叫び藻ぜず
身を震わせながら耐えているのだと思うと
いとおしさを感じずにはおれません。

 もし 此の侭 激しい雷雨が止まず・・
停電が続き テレビで見る
災害地の様な状態に成ってしまったら
電気は水は  どうしたものだろう・・?
窓を閉め切り エアコンの掛からぬ部屋はとんでもなく熱く
様々な困難が押し寄せてくる不安な気持ちがつのります。

 明け方に成り雷鳴も遠ざかり
少しうとうととして目覚めます。
 小降りながら雨は降り続いて居ます。

早くも 昨夜の嵐をものともせず
此の夏を ひと夏の差ざめと生きる
懸命な蝉の声が聞こえてい

 この世の終わりかと思う 雷鳴と豪雨の
跡かたは何処にもなく 
水溜りさえない 嘘の様な 平穏な朝です。

 ピーちゃんも元気を取り戻し
ふだんどうりの朝食へ
かくして受難の一夜は過ぎました。。