宍道湖の夕日

堀川遊覧の最後の方では
とても低い橋が在ります。
すると遊覧船の日よけの屋根が
ぐーっと下がってきます。
「わ、わ、わ!」 痛い胸を我慢して
一生懸命 身を屈めます。
トレイス君はびっくり顔でおろおろしてます。
「ワン吉君を守ろうとしてるんだね」と、
ガイドさんが言ってくれます。
いい天気で、気持ちの良い遊覧がおわりです。

バスでホテルへ向かいます。
丁度のバスはタラップが壊れていて、
車椅子が乗り込む事が出来ません。
一台待つことに成ります。
バスは来た道を帰ります。
カラコロ工房を左に、右手はカラコロ広場、
広場からは秋祭りの山車の太鼓の音が響いています。
小泉八雲がカラコロと下駄を鳴らして渡った
宍道湖大橋です。
午後四時、秋の日暮れは早く
宍道湖の向こうの空はかすかに
入日に染まり始めています。