痺れるのです。

10月28日は隣りのばぁちゃんの
3度目の抗癌剤投与の日です。
前回余りに痛みが酷かったので、
ばぁちゃんは恐れながら出掛けます。

投与の其の日はやはり元気です。
「今度は強めの痛み止めをもらってきたよ」と、
笑って言ってます。

それでも、三日目の土曜日ごろは
とても痛そうです。
「もう少しすると、痛くない抗癌剤が出来るかしら」と、
こんなの耐えられないと言うようにつぶやきます。
大阪に居る息子も心配でやって来ます。
ばぁちゃんが四国に帰って10年過ぎました。
息子と別れて暮らして年月が流れてます。
其の間の時間を埋めるように、
息子はばぁちゃんのベットの傍で2日間を過ごして、
大阪に帰って行きます。
「何にもして上げれんでご免ね」
「美味しい物、作って上げれんかったね」と、
母親であるばぁちゃんは言って帰します。

強力な痛み止めのお陰で、
今回は少しは痛みが楽だったようですが、
吐き気がしてご飯が食べれ無いそうです。
「ばぁちゃんは胃腸が丈夫だから、何時も食欲あるね」と、
今まで冷やかす様に言ってたのですが。
そして、「手と足が痺れるんだ」と、言います。
「痺れて感覚が無い」と、言いながら、
我が家の庭までひょこひょこ歩いて来ます。
「ちょっとは歩かないと」と、言ってます。
久しぶりに遣ってきた隣りのばぁちゃんを見て
トレイス君は、しっぽふりふり大はしゃぎ。
「トレイス君駄目だよ」 よたよたしているばぁちゃんに
甘えて飛び付く訳には行きません。