初めての道を探して・・4

 次の道への曲がり角は大変です。 盲導犬は左側歩行です。 裏道から自動車道に出て ワンブロック行って 初めに来た 舗装されたあぜ道があります。 それは右手に入らなければいけません!  ピーチに無理を言って 個々は右側歩行をさせます。 右手のマンションの塀に沿って 薄情を添わせていきます。 塀の切れたところが 舗装されたあぜ道です。 はい 何とかあぜ道に入れます。 車も通らない 江田道もない道です。
 行きは気にならなかったが この舗装は もうかなり劣化が進んでいて 割れ目から草が伸び ゴミも吹き寄せられていたりしています。 あぜ道は 柴車が通れるほどだけの幅です。そろそろ整備をしてほしいなと思いつつ 行きます。  すぐ前に 広い道の気配です。 ピーチは緊張を解いて 急ぎます。    わっ!と思ったとき 僕は溝に落ち 横たわっています。 け躓いたのか 踏み外したのか?? 狭い溝に 体が右を下にして横向きで挟まっています。 あまりに一瞬の出来事で 何が起こっているか 暫くはわかりません。 深さイチメートルほどの溝は 狭くって身動きができません。 下からは冷たく くさいどぶ水が 衣服を濡らし しみ込んできます。  立ち上がろうにも 狭すぎて 体の動きが自由になりません。 誰かを予防にも 人の気配はなし・・
 どぶ水に浸っているわけにはいきません 必死で側面に手を伸ばし 這い上がります。 立ち上がると右足の親指と足の甲が ピリピリと電気の走るような痛みです。  右手の手の甲に血が流れています。 如何することもできず ピーチを頼りに 家に急ぎます。 幸い我が家まではここから違勅戦です。 右足は踏みたてることができず かかとで歩かねばなりません! 新しい 道を見つけるには 血のにじむような努力が伴ってこそ 探し出せるのでしょうか!?わん