夕ドラー44

 すっかり暗くなった道を 薄汚い 親父さんについて行きます。 幸い角ごとに街灯が かすかにでもともっているし まえを行く足音を頼りに よたよたと なんとか付いて行きます。
 一つ角を曲がったところの 向こうに その辺の家屋より 少し明るい所があり まえを行く 3人のシルエットが分かり ただただ 送れないように ついて行きます。  その明るいところが 目指すホテルでした。
 庭に 何人かの男の声が聞こえています。 女性たちは 建物のほうに案内されていきますが・・・
 おい そこのベット空けろ と ホテルの オーナーらしい人がいい 庭の納屋のようなところの ベットを空けさせてます。 そこに 僕の荷物を入れます えっ 納屋に寝るんですか僕はハンドルネームは ワン吉ですが  イヌコロではありませんよ! それにそこには さっきまで だれかがねてたんでしょう!?
麻袋のような ベットカバーのかかった その別途は ダニ 蚤 南京虫の居そうな感じがして 体が かゆくなります。
 だが 今更 ホテルを探す 手だてもなし 自分のバスタオルなどだし 枕に乗せて  観念し寝ることにします。
 庭では 親父さんたちが 何やら こそこそ話し声が聞こえます。 もしかして 対岸の アルジェにでも あの女性たちの 売り飛ばす 話でもしてるんじゃないかと あの 小汚い 親父メ!と 一人毒づいて見たりしながら ドキドキです。 それに 全財産を持ち歩いている僕の荷物 せめてこれは守らねばと ベットの中に引き込みます
 疲れてるからか 案外 すんなり眠りに落ち 明るい光が 小屋のドアの割れ目から  部屋に 光の筋を 差し込むころ 思いのほか すっきり目覚めます。