彼岸の入り

彼岸のいりと 聞こえてきて  庭の彼岸花が気になり 生い茂った 草をかき分け 手探りすると 想像以上に しっかりと九鬼を伸ばし 幾本かは 早くも鼻を開かせています。
 偉いものです こんなに夏日の中でも ちゃんと 忘れず彼岸に咲いています。
 このヒガンバナの球根は 父の残した田んぼを手放すとき 畦に映えていたのを せめてもと 数個 掘り起こして 庭の隅に                                  飢えていたのです。
 あれから 十数年 毎年 彼岸には 咲いてくれます。  歓心して 彼岸花を 撫でてやっていると 突然の雨です。 雨も 夏のべとつく感じはなく 心なしか 秋雨めいて さらりと降りかかります 大丈夫だな あきはくるんだな わんわん ワン吉