町内を一巡りすれば・・・

巨大な楠の木が葉を広げる。
お宮さんの鳥居で一礼して、大きく深呼吸です。
霊験新たかな大気を腹いっぱい吸い込みます。
何時もお宮さんの掃除をしているオジサンから
「お早う」と、挨拶されます。
そして、「がんばってな。」と、のど飴や
ドリンクなど、時々頂きます。

そこで散歩コースを引き返し、
お寺の角で曲がります。
本堂に向かって「南無」です。
我が父、母のお位牌も安置されてます。
21日の早朝は弘法さんです。信徒の皆さんが集まって
弘法大師像にお経を唱えておりますね。

朝の仕度をぐずっている子の鳴き声が聞こえます。
お母さんが怒っています。
双子ちゃんなので大変ですね。

その先の角を曲がると、
認知症のおばあちゃんの居るおたくです。
息子さんが、服を着せ替えようとしています。
子供のようにひとつひとつ
気長にせねば成りませんが、
つい、大きな声に成って、表の通りまで聞こえます。

若い娘さんを、近年に亡くしたお宅です。
お父さんが毎朝、般若心経を唱えています。
僕も心の中で手おあわせご冥福を祈ります。

そんな日々のいとなみを感じつつ、
我が町内を廻るのが、
トレイス君との朝の散歩です。
春休みに成ったせいばかりでも無いでしょうが、
何故か。花冷えの寒い今朝は、子供の声も、
車の通りさえ無い静まりかえった朝ですね。