氷河が溶けていく

22-とてもエコなスイス

 列車で一駅か二駅戻って
モルテラッチ氷河駅に着きます。
昔々は此の駅まで氷河はあったのですが、
段々解けて、氷河は後退し、何キロも先に在ります。
我々は氷河が削り取った谷を山へ進みます。
少し進むと道が雪解けで、ぐちゃぐちゃとぬかるんで居ます。
うーん 限界です。我らの装備は軽いトレッキングまでです。
そして天空の売店で買ったお土産も下げてます。
向こうに氷河が見えると言う所で退却です。
後退した運河に標識が在って、
温暖化に伴い氷河の溶解が加速している様が目の当たりに出来ます。

 谷のせせらぎは氷河や昨夜の雪解け水が、勢い良く流れています。
真冬には此の辺りまで雪がつもるのよ!と、
道際に立てられた標識の上の方を指してガイドさんが教えてくれます。
積雪で道が分からなくなってはいけないので道を印す長い棒が在ります。
 木々の枝葉に積もった雪がぽちぽちと、午後の日差しに溶けて、
今は冬に向かう風景と言うより、
小川のせせらぎもさらさらと、春を感じさせます。
川の近く八メートル以内には近づいてはいけないとか?
スイスは自然をとても大切にしています。

 モルテラッチ氷河駅に戻って列車を待ちます。
南に向けて並べられたベンチは温かです。
ベンチの座席や背もたれに柔らかな黒いゴムが巻き付けて有り、
其の黒いゴムが日光を吸収してぽかぽかしてます。
自然エネルギーを使ったグッドアイデアです。