崩れた美・・・

 外人旅行者は鰻屋さんにもよく行くそうです。
其処で注目は はてはて??
 食堂の真ん中に吊り下がった電灯!
鰻の焼く油と埃にまみれて・・
真っ黒に成ってるのに注目だ とか・・

 目を悪くして 僕は団体旅行しか行かなく成って
食事はホテルや観光用レストランばかり・・
庶民的な情緒や味を味合う事が出来ません。
街のカフェに座って 街の雑踏や
街の人々のお喋りに耳を傾ける暇も有りません。

 最初 海外に行って四十数年も過ぎました。
あの頃はヨーロッパの街々もまだまだ戦後を
引きずっていて・・パリの街も黒かった!
シテ島辺りの 建物 ノートルダム寺院なども
真っ黒黒 まるで鰻屋の電灯?でした。
其れらに僕はパリの歴史を感じて感動したものです。

 街には壊れ崩れかかったアパールトマンもいっぱい有って
スケッチに勤しみました。
此の頃は待ちも洗われ・・大型店が進出・・
だんだん世界中同じ街の風情に成ってます。
真っ黒な電灯の灯火は何時まであるかな!