木枯らしが吹いて

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ふっと気が着いたら
木々の木の葉は早くも落ちて、
梢は冬空に突き刺さっています。
朝の散歩はコートの襟を立て
冷たい木枯らしのなかです。

そんな黒っぽい風景に、
白い山茶花の花が一面に
咲き始めます。
父の育てた山茶花です。

父が刺し芽をして、
死の年まで育てます。
何十本、何百本有ったでしょうか?
父の死後、親類やご近所の方々に
持って行ってもらいます。
其の山茶花がこの時期に成ると、
あちらこちらの庭先で
濃い緑のなかに、
淡いピンクの色をうっすらと宿して
七重に八重にほんのりと咲き始めるのです。