白い花は悲しくもある・・

白い山茶花がさくと、暗い風景が明るく成って、
雪景色を想像し、クリスマスを連想して、
楽しくも成りますが・・
母も父もこの季節に逝ったものですから、
やはり、寂しい思いも廻って来ます。

父は年が明けての死でした、
山茶花の季節は終わりかけています。
やっと咲き遅れた小さな山茶花の花を
2,3輪、見つけて、
納棺の時、父の顔の横に供えます。
其の日は、冬晴れの、かーんと澄み切った朝でした。
冷えた空気の中、トレイス君と散歩している時、
父の育てた山茶花に出会うと
其の日の事が思い出され、
白い花が悲しくも映ります。

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