かえって来いよ・・3

 もらってきてほしいといわれても 近くで子犬の生まれたということも聞きませんし そのごろは まだペットショップなどもありませんでした。  で 市役所に 捨てられた子犬がいないか・ と田津寝てみます。  一匹居るとのことで 爺ちゃんと見に行きます。 係の人が 閉じ込められた 車庫から 出して見せてくれます。  ぶるぶると われらの前に連れてこられた子犬は 世間におびえるように震えています。  係の人が 犬のことに詳しい人がいるから 見てもらってあげようと 人を呼んでくれます。  こりゃ 病気かもわからんよ!やめとけば と 進めがたいような意見です。  またの機会ににすればと係の人も言います。
 すると ぶるぶると震え立ちすくんでいた 子犬が よろよろと僕の足元にすり寄って来て 切なさそうな目を向けるのです。  僕が手を出すと 後ろ足の間に巻き込んでいた 小さな しっぽを チョコ 貯っ子と振り 愛そうをするのです。
 こんなに頼りにされて 甘えられると・・ 爺ちゃんが しかたないよな!と言い その子犬を連れて帰ることになります。  爺ちゃんは お前命拾いをしたな!と 頭をなでなでします。
 亡くした子犬のような 愛らしさも 少ない犬でしたが・・ 穏やかな成犬にとえ育っていきます。  タレントさんの車ダン吉に似た風貌なので 名を ダン吉とつけます。 名前をおもらった 車ダン吉さんのように でっぷりとした 優しいたれ目ですが  捨てられて いじめられていたからか 子供や大きな声が聞こえると おどおどとし震えてしっぽを巻き込んでしまいます 出かけたと先で 字爺ちゃんや 僕の姿が見えなくなると 悲しげに呼びます。
探し回って鳴きます
 僕とは気兄弟のように gちゃんとは 孫のように わび住まいの人暮らしの我が家で 温かさをかもしだしてくれて16年の生涯を終えます。 続きます わん