行水と五右衛門ぶろ

 小さい頃は 給湯器やシャワーなどなかった 時代ですから 夕方は 竃で沸かした湯を 大きなたらいに組み入れながらの 行水です。 母ちゃんが タオルでごしごし洗ってくれて ぬるめの湯を頭から掛けて 一丁上がりです。  そして てんかふをあごの下や 汗ものできやすいところに パフパフと はたいてくれます。 芸者さんの化粧のように 真っ白になります。
 それから 少しすると 五右衛門ぶろが おかれた 風呂場ができます。 鉄の鍋に入るようなものですから 周りに触れると アッチチ 火傷です。  浮いている ゲスイタ(底板)を うまく沈めて 真ん中に収めます。 そとから 母ちゃんが 湯かげんは  と 聞いてきます。 ちょっとぬるめだね というと 薪を 足して 温めてくれます。 風呂場には ふすぼった 煙の香りの 湯気が立ち込めています。
 先日 竹酢液を風呂に入れるといい ムーミンママのメールで 聞きます。 確かな効能はわかりませんが・・ もしかして 汗もや水虫などに きくのでは と 先週から 風呂に入れてます。  πちゃんの体も拭いてます。 まだ 効果のほどはわかりませんが 武居期の香りの湯気が 五右衛門ぶろのころの 煙臭さが 懐かしく 思い出し 夏の夕暮れの ひと風呂を 浴びています。 わんわん ワン吉&ピーでした。