変貌する環境 その5

一つ残ったベンチ 一大ショッピングセンターだった 我が家に一番近いスーパーが どんどん閉じられていく中で 新館と言われる建物の入口の 広い 久の下のベンチが一つ まだ残っています。  散歩帰りに そこで一休みします。 今日のように 冷たい風が吹くときでも 東時田が 建物でカバーされ 南から 西に代わる日差しが 陽だまりを作っていて 昼下がりの 休憩には もってこいの場所です。
 閉じられた新館の入口ですから ほとんど 人が歩いてはいません 時に 煙草を吸ってる 小父さんとか うらぶれた女性に 先取去れていることがありますが・・・ この頃は我らの指定席です。
ほー けっこうな 犬だな と 盆栽でも 眺めるような ぐあいに パク君に いったん見とれて立ち止まっていく年配のお父さんとか  きゃ かわいい かわいい と言いながら ちょっと遊んでいきたそうな 女性とか  ほら ワンちゃん ワンちゃんだよ とばぁちゃんに 教えようとするのに 引っ張って連れていかれる 可愛い坊やとか 時々に  我らに それぞれの関心を示しつつ 通り過ぎていきます。
 まだ 此処が新館の出入り口だったころには 幼稚園の絵画クラブの園児が 二人の子供の 母親になって 至り  昔の 同僚が 声をかけてくれたり 同級生が 老人の風采になりつつ有るのに出会ったり それぞれの長い 年月を見せてくれたりする そんな 場所でも有りました。 果たして このベンチは残されるのでしょうか!?