信濃紀行‐2 歩行訓練

次の日(5月12日)の朝です。
雨はすっかり上がり、爽やかな日差しに満ちています。
明るい光に満ちた長野駅前広場に出ると、
時計を巻き戻し様に、
二年前の長野到着の日が蘇ります。
空には幾機ものヘリが飛び交い、
スピーカーをがんがん鳴らしながらアジを飛ばす
宣伝カーが走り回り、
中国の赤とチベットの黄色の激しい原色が街に溢れ
政治運動のドキュメンタリー映画が現実を超越して
鮮やかに其処に繰り広げられていたのです。

今朝の長野駅前広場は、高原の街の清々しさで、
職場に向かう人が、足早に過ぎて行くばかりです。
朝の空気の中で大きく深呼吸します。
「ふーぅ!寒い」 とても冷えてます。

ガイドのKさんと、善光寺さんに向かいます。
聖火リレーの時、泊まったホテルや見覚えの有る県庁、
聖火リレーの時、星野さんがスタートした地点を
左に見て、善光寺さん門前に着きます。
仁王門は幹線道路に挟まれて、
何だか取り残されたようにぽっつんと在ります。
仁王門を潜って道路を渡ると、
其処からは、長い参道が続いています。
早く来たものですから、参道脇の仲店は開いていません。
空いている参道を、我らは歩行訓練で歩きます。
Kさんはガイドボランティアや
白杖体験やサポートの講師もされています。
手引きのされ方、仕方、互いの問題点や
疑問点を話しながらの勉強会での歩きです。