帆船の出航!

宇高連絡船開業100周年記念行事で、
太平洋の白鳥と言われる、
美しい帆船・日本丸が高松に寄航すると、噂を聞きます。
ネットで検索です。22日〜25日までと成ってます。
それではと、港に行って見ます。
「沢山の人だかりだよ!」と、F君が言います。
あっ!居ました。其の人だかりの前に、長い
船首を伸ばして、日本丸が停泊しています。

僕は密かに思っていたのです。
二十五日は今日です。今日までです。
もしかして出航する光景を見れるのでは、と期待です。
何かセレモニーが始ってます。

僕は、ぐーんと伸びた黒っぽい船首の部分しか見えません
そのうしろ辺りをじーっと見ていると、
薄青い空に、かすかに帆柱の筋が見えます。
帆を張れば、もう少し見えるか知れません。
号令が有って、水夫さんが帆柱を登るようです。
次々の号令に合せて、どんどん登っていきます。
帆柱を登り切ると、次は横木に渡ります。
帆の結び目の各位置に整列です。と、Jさんの解説です。
さぁ!帆が張られるぞ!わくわくです。
「ごきげんよー」と、若い水夫さんの別れの挨拶です。
見物の方からも拍手で返します。
すると、今度は先ほどの反対に、
横木から帆柱へと伝い、次々と水夫さんは降りてきます。
残念!帆は張らないようです。
小さいタグボートが二艇来て、さーと引っ張って、
大きな日本丸が岸壁を離れ、
早足で沖に去ってしまいます。
あ!あっ!出航のセレモニーは終わりです。
水夫さんは甲板に立ってお別れをしてたようです。
ほとんど僕の目には実際に見えませんでしたが、
何か感動です。何か大きな夢を見たような気分です。

前で見ていたオバサンが
「二十二日は帆を張ったんだよ!」と、言ってます。
帆を張って、青い瀬戸内の島々の間を、
走り抜けて行く日本丸を見た気に成ります。