空気が柔らかな今頃に成ると、
ダン吉は家出です。
首輪が摺り抜けていたり、切れていたり、
手段はいろいろ有りますが、家出です。
一旦、家を出たダン吉は、一晩か二晩、お泊りです。
何処へ行っているのか？帰って来ません。

次の日か、其の次の日かの昼頃に成るとです。
家の中を伺う様な様子で、
ダン吉が通り過ぎるのが見えます。
此方は見てみぬをしていると、
ダン吉はもう一度引き返して、
同じように、通り過ぎて行きます。
映画の寅さんの行動と同じです。

なかなか家に入って来ないのです。
外を見に行きますと、
家の脇の路地で、しょんぼりしています。
「早く帰りなさい！」と、言うと、
しょぽしょぼと家に帰ってきます。
何処で、如何遊んできたのでしょうか？
ダン吉はゴミの匂いです。
お爺ちゃんが居た頃は、其処で、
水道の水の洗礼を受けます。
そして、のこぎりガマで汚れを掻き落とされます。
ダン吉はそんな間もなすがままにしょんぼりです。
其の後、二日ぐらいは「申し訳ない！」と、
すまぬ顔です。

トレ君も春めいて来ると、
家出の野生の血が騒いでいますか？
ワン吉はちょっぽし騒ぎますよ！