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 28-どうもドウォモ

 コモ湖って高原地帯に在るのかと思っていましたが
平野な所、四国の大きな池の感じに在るのです。
運転手さんの家も過ぎ ミラノに近づきます。
やっぱり!運転手さんは再婚で先妻さんには
三十もすぎた息子さんが二人居るそうです!
別に僕は羨ましがってる訳では・・・有りませんよ!

 ミラノ近郊は日本の都市の様に工場やマンションが
雑然と立ち並んでいます。
僕はミラノは四十年前に一度来ていて二度目・・・です。
以前は鉄道で入ったので、今とは全然違う印象です。
先ず、ダビンチさんの最後の晩餐を見て、
古城と修道院の間から、庭園を抜け、
恐竜の様なドウォモ大聖堂に驚嘆し。其の後少し
今では珍しくなくなったエルメスやヘラガモの高級感に
羨望の眼差しを向けつつブランド街を後にし。
駅近く、ずーっと見たかったマリノ・マリーニ美術館に飛び込んで
閉館まで満喫して、ローマへと列車に乗ったのです。
其の時はそんな駆け足のミラノでしたが、ゆったりとした街に思えたのです。

 四十年ぶりのミラノは目まぐるしく近代的に変貌を遂げる、
三十年ぐらい前、バブルの頃の東京にも似た印象です。
先ずオペラの本場 スカラ座です。
質実剛健な建物ですが、内部は絢爛豪華だそうです。
玄関に屋根付きの馬車寄席が、世界で始めての建造とか?
 次はドウォモです。初めて見た時はあれほど嫌味に見えたけど、
今回は夕日の日差しノナカで見るせいか優しい雰囲気に見えます。
しかし世界遺産の建物は全て洗ってしまうので。
時代を重ねた重さや、想いも消えてしまったような!
どうもいけません。