小さな畑ー2

 そんな隣のばぁちゃんも
昨年は抗がん剤治療で 体力を無くし
夏野菜の収穫も出来なかったのです。

 其れでも少し調子が良く成ると
家の庭の片隅の小さな畑を
ハァハァと息を切らしながら多賀谷氏
何かの植え付け準備をしています。

 エンドウ豆の種をまき 苗を育て
植えつけます。
 寒風の中でも 少し目を伸ばし始めた
二月の初に ばぁちゃんは倒れ
意識の戻らぬ渋滞で入院が続きます。
 三月になり ふっと畑が期に成り
探ってみると なんとエンドウ豆は蔓を伸ばし
鼻を咲かせているではありませんか!

 そこらあたりから 竹の棒など集め
急拵えの 頼りないぐらぐらの棚を何とか作り
蔓を絡ませます。
 此れは ちょっとばぁちゃん肥料のやり過ぎで
葉っぱばかり繁ったのでは・・?と
独り言を言いつつ 
 茂みの中に手を入れると
有ります有ります 爽やかな鞘に包まれた
エンドウ豆が成ってます。
 種が混ざって居たのか・・?
さやえんどうにスナックエンドウも在ります。

 四月から 五月のGWゴロが最盛期で
笊いっぱいものしゅうかくです。
反応は無いけれど ばぁちゃんに報告します。
そして ばぁちゃんの娘や
義妹さんにも 食べて頂きます