寂れたドライブイン辺りで・・

時速百キロで2時間近く走った、
雪の原に、寂れた感じで在るドライブインで
トイレタイムです。
結局、全盲のお父さんと僕は、添乗員さんに
トイレに連れて行ってもらいます。
トイレから出てくると、トレイス君はTさんから
水を貰って飲んでます。
「ヒーちゃんが飲んでるの見て欲しそうだったから」と、
言われます。本当此処は暖房効き過ぎです。

お父さんはアイスを、僕はホットチョコレートを買うのも
添乗員さんに手伝ってもらいます。
ホットチョコレートは、コックを捻って
自分で紙コップに注がねば成りません。
「此れは見えないと難しいね」と、言うと、
「見えてても難しいよ」と、添乗員さんは言います。

さあ!メルヘンの国、おもちゃの村び向け再び出発です。
「あっ!」です。僕がバスに乗ろうとした時です。
トレイス君が、道路脇の水溜りに口を付けようとします。
すかさずO女史の「駄目、泥水飲ませては!」の、
声が飛びます。別に飲ませた訳ではないのですが・・・
それからバスに乗ってもぐちぐち言われます。
「泥水飲ませて下痢したらどうするの?
飛行機に乗れなくなって、帰れませんよ」です。

バスの運転手さんはミネラルウォーターを売ってます。
安全の為、トレイス君に毎日買ってます。
ベルリンでは一本一てん五ユーロでした、
きょうのドレスデンのバスはイチユーロです。
「安い!」良心的な値段です。取り合えず二本買って、
定期的に飲ませています。のにです・・・

バスはのろのろ運転に成ります。
アウトバーンを降りて、山の方に入ったようです。
時速百キロで走っていたのに、
雪も深くなって、今は四十キロです。