駅に連絡さえしていれば、
こんなに親切な対処をしてくれるのなら、
ひとり旅も安心ですね。
我らも乗り込んだ、鈍行列車の入り口辺りは
車椅子四台と盲導犬トレイスでいっぱいです。
でも、座席の間が狭いので奥にも入れません。
我が駅で特急列車と行き違いです。
暫く停車しています。
「あ、お遍路さんが!」と、K君が言います。
早くも春のお四国さん巡礼がはじまってますか。
お遍路さん乗って来ます。
すっかりくつろいでいるトレイス君を
立たせてどかさなければいけません。
鈍行列車は長く停車しているので、
ドアは手動です。自分で開けたり閉めたりです。
それは、寒い時、暑い時などエアコンの入ってる時のみ
だそうですが、知りませんでした。
ドアの上にその事が書かれてるそうです。
でも其のボタンは何処?
ドアの右手の頭の辺りに在りました。
車椅子では届かないし、
見えない僕は手探りでみつけられないですよ!
そんな事をがちゃがちゃ言ってると、
鈍行列車は動き始めます。
がたごと二両編成で、山際、海辺を走って、
まるでプリミティブ絵画の世界です。
乗ってる僕らも遠足気分でわいわいです。