月別アーカイブ: 2010年3月

わーい!焼き立てだー!

焼き鳥屋の店内は良い匂いでいっぱいです。
ニンニクと香辛料の焼ける香ばしい匂いが堪りません。
「トレイス君、大丈夫!」と、Nさんが言ってます。
トレイス君は食べた事の無い匂いのせいか、
食べ物屋に入った時のエチケットか、
さっさとテーブルの下に入って、良い子でダウンです。
我らの席は奥の隅に用意してくれます。
焼き鳥屋は居酒屋風で、
椅子はベンチ式で動かせません。それで
Nさんは車椅子から下りずにテーブルの端に、
車椅子を寄せて席を作ります。
M君は車椅子から降りられるのですが、
「面倒だ!」と、やはり隣りに車椅子を寄せて止めます。
それで僕ら四人の席は出来上がります。

Nさん,M君は焼き鳥の匂いにそそられ、
「生、生」と、言って一番に生ビールの注文です。
匂いをアテにビールぐびぐびです。
でもなかなか焼き鳥は焼きあがってきません。
彼らのビールはいっぱい目が終わりそうです。

「来ましたぁー」 ジューンと音をたてて、
熱いお皿に乗ってやって来ました。
突き出した骨の先に紙ナプキンを巻いて、
手で持ってかぶりつきます。
香辛料の効いたピリ辛でバリバリの皮が美味しいです。
「かぶりついたらうまいだろう」と、Nさんが言います。
Nさん手も不自由なので、切ってもらっているのです。
Nさんの前で申し訳ないが、
かぶりつくのは本当に美味しいです。
でも其の分、僕は美味しい焼き色は見えないです。
日頃、弁当とかスーパーの惣菜を食べてる身には
熱々の焼きたてはたまりません。じゅるじゅる。

挑戦 突入成功!

電動車椅子のM君が、
十センチちょとほどの段差なので、
突入を試みます。ガリッ!
あ、前の足置き台が当たって進めません。
隊長さんはマイスロープを持って来ています。
でも駅に預けて来ています。
「取ってこようか?」と、ヘルパーさんが言います。
微妙な間隔で二段あるのでスロープが在っても
「無理だな!」って、事です。

「此れはどう?」と、ヘルパーさんが
怪力発揮で、道路脇の溝の蓋の鉄板を剥がして来ます。
店から店員さんも出てきて、鉄板二枚剥がし、
二個の段差に架けると、なんと見事なスロープが完成。
無事、我らは焼き鳥屋の段差を突破です。

でも隊長さんとヘルパーさんは
「焼き鳥は今一」と、ニ抜けです。
あ、あ、こんなに苦労したのにです。
四人は店に、二人は尚も街探索へと向かいます。

丸亀ウォッチング

丸亀駅到着です。
車掌さんと駅員さんが、
手際良くスロープを敷いて我らを降ろしてくれます。
丸亀駅からは高架に成ってます。
そしてホームからエレベーターが付いてます。
でも小さいので、まずトレイス君と僕と
Oさんの車椅子と、介助人2名で下ります。
分かれて乗らねばなりません。

コンコースに下りて、そしてトイレタイムです。
車椅子の人はトイレが手間取ったりします。
それではとトレイス君もトイレタイムです。
隊長さんが車椅子で駅前をぐるーっと回って、
土か芝生の所を探しに行ってくれます。
「在ったよ!」と、
駅前広場の片隅の花壇の周りの芝生に行きます。
トレイス君も出す物は出してすっきりです。

心配していた雨も大丈夫。
「取り合えず、腹減ったぁー」と、皆の声で、
食べ物屋を探しに待ちに繰り出します。
先ず目標は骨付き焼き鳥で有名な店に向かいます。
でも「わしは、ニンニクの匂いが駄目じゃ」と、
Oさんはイチ抜けでうどん屋に、息子さんと向かいます。

残り6名の我らは駅裏の焼き鳥屋に挑戦です。
直ぐ店は見つかったのですが。
「駄目だー」と、皆でがっくりです。
入り口に二段の段差が在ります。

テンションあがり

次の駅からは車掌さんがホームに下りて
「車椅子が乗ってますので」と、言って、
他の乗車のお客様を前の入り口に誘導してくれます。
鈍行列車の一番後ろの席は、犯される事のない
総勢8名の我らのスペースです。

「20年近く列車に乗る事が無かった」と、
Oさん、Nさんが言ってます。
彼らは車椅子ですが、自動車の運転も出来ますし。
僕も鈍行列車は其れぐらい乗ってませんね。
皆さん久しぶりの電車です。
「車から見る風景とは違うなー」
「あっ!うどん屋だ、今度食べに来ようか?」
停まった駅の前に讃岐名物うどんの看板です。
どんどんテンション上っています。

鈍行電車の方が窓が広く、
流れて行く景色が良く見えます。
海岸寺辺りは海の中を走って行くように、
真下に波が来ています。
「津波が来たら大変だ!台風も大変だ!」と、
わいわいがやがや言ってる間に、
ぽこぽことした山が目立つようになって
そろそろ今日の我らの目的地「丸亀」が近づきます。
特急なら30分の所を、三倍の一時間半も掛って来ました。
でも皆で物珍しく楽しんでいたので、とても短く感じます。

わいわい!大人の遠足だい!

駅に連絡さえしていれば、
こんなに親切な対処をしてくれるのなら、
ひとり旅も安心ですね。

我らも乗り込んだ、鈍行列車の入り口辺りは
車椅子四台と盲導犬トレイスでいっぱいです。
でも、座席の間が狭いので奥にも入れません。
我が駅で特急列車と行き違いです。
暫く停車しています。
「あ、お遍路さんが!」と、K君が言います。
早くも春のお四国さん巡礼がはじまってますか。
お遍路さん乗って来ます。
すっかりくつろいでいるトレイス君を
立たせてどかさなければいけません。

鈍行列車は長く停車しているので、
ドアは手動です。自分で開けたり閉めたりです。
それは、寒い時、暑い時などエアコンの入ってる時のみ
だそうですが、知りませんでした。
ドアの上にその事が書かれてるそうです。
でも其のボタンは何処?
ドアの右手の頭の辺りに在りました。
車椅子では届かないし、
見えない僕は手探りでみつけられないですよ!

そんな事をがちゃがちゃ言ってると、
鈍行列車は動き始めます。
がたごと二両編成で、山際、海辺を走って、
まるでプリミティブ絵画の世界です。
乗ってる僕らも遠足気分でわいわいです。

鈍行列車!

急行に対して、各駅停車を鈍行と言ってます。
今日我らが利用するのは鈍行です。
各駅で停車して、其の上、四国は単線です。
所々の駅で特急列車に追い抜かれて行きますが・・・

鈍行列車は通勤電車の様な形態で、
両開きのドアで広く開きます。
乗り込むと直ぐ客席です。デッキは在りません。
我らの乗り込んだ一番後ろは、
ドアの幅だけ座席は在りません、
其処に先の駅から乗った車椅子三台と
ヘルパーさん一名がが居ます。
本当の一番後は車掌さんのスペースが在ります。
先に乗った面々は、今、切符を買ってます。
彼らは無人駅から乗ったのです。
「えー、そうなんだ、無人駅ですか」
気にしていませんでしたが、
此の頃、小さな駅は大概無人に成ってます。
「じゃ、どうやって車椅子で乗ったの?」って、聞きます。
一番市の外れの駅から乗ったNさん、
「隣りの市の駅から、駅員さんがスロープを持って
車で来てくれた」との事です。
隊長さんとM君は、近くのM駅の駅員さんが
やはりスロープを持って車できてくれたのです。
わー、JRさんも頑張ってくれてます。

大人の遠足!

昔、我が駅でも駅弁なども売っていました。
駅前食堂から駅弁が運び込まれていました。
郵便物も運び込まれていましたね。
それでホームの端がスロープに成ってます。
改札口から高架橋の反対の方向に
駅員さんの誘導で鉄柵などを開いて、
線路を渡って其のスロープからホームへ出ます。
線路は車輪やトレイス君の足は危なかしいです。

他のメンバーの車椅子3人さんは
自宅近くの駅から乗ってます。
「どの車両に乗ってるかな?」と、
僕らが囁き合ってると、駅員さんが、
「一番後ろだろう」と、言われ、其処で待ちます。
「あっ!乗ってます。乗ってます」 
やっぱり一番後ろです。皆でほっとします。
ドアが開いて、駅員さんが折り畳みの
スロープを広げて渡してくれます。
先ずトレイス君と僕が乗りも込み、続いて
Oさんの車椅子です。

此の電車は鈍行!各駅停車です。
いつもは特急ばかりです。
特急の車両は半間のドア、通路の様なデッキ、
そしてデッキからドアを開けて客車に入ります。
入って直ぐに車椅子席が在ります。
在りますが、一席のみです。
その事ばかりを思っていたので、
車椅子5台 何処に載るのだろう?と、
ずーっと心配でした。

電車に乗って!

3月2日、今日は電車に乗って見よう”体験の日です。
早く起きなければ!と、思っていたのに
わー、起きたら7時半です。寝坊です。
飛び起きて、トレイス君にトイレをさせて、
それから今日はゴミの日、焦ります。
焦って出掛ける準備です。

出掛けようとするとです。
ミモザと雪柳の花を持って、花の小父さんが来ます。
小父さんお話も好きです。でも時間有りません。
焦ってタクシー呼びます。
焦って時間を確かめなかったので、駅に着いたら、
誰も来ていません。早すぎ、まだ40分も前です。
でも大丈夫!トレイス君が居ると
誰か、彼か話しかけてくれます。

話して居ると、一番年長の車椅子のOさん到着です。
息子さんが介助で来てくれています。
其の内、K君の?あ、K君体調悪く、中止に成ります。
今日の日を楽しみにしていたお兄さんのみ参加です。
我が駅からは四人の乗車です。
ペアの割引切符を買います。
二千円を越す乗車券だと駐車代が無料です。
Oさん一つ先の駅まで買って、駐車券をもらいます。

時間が着て、駅員さんの誘導でホームに出ます。
我が駅は高架橋を渡ってホームに出ます。
でも車椅子は無理ですね。エレベーターも有りません!

電車に乗って行こう!

PC仲間の心のわ”で
「電車に乗って行こう」の企画がでます。
明日は決行という前の日の3月1日です。
雨がしとしと降ってます。
車椅子5台と盲導犬一頭です。
雨が降ってると困ります。
弱気に成ったメンバーさんが
「雨なら大変そうなので止めておきます」と、
メーリングにメールが入ります。
すると隊長から返信です。
「良い経験だから参加するように」と、
それで。弱気に成ってたメンバーさんも、
「少々の雨なら参加します」
「大好きなアフォガードある店を探したい」と、
前向に成ります。
それでも隊長さんは、
「JRが止まらない限り決行だよ」と、
強い気持ちで皆の気持ちを奮い立たせます。
そうですね。
初めの一歩は、背中を押す人が居なければ、
先に進みません。
皆の心も纏まりません。

3月2日です。雨は上っています。
薄日が差したりしています。
さあ!出掛けましょう。
車椅子5台の一行はどうなるでしょう!

最後に点火された聖火

開会式で聖火の点火が見られなかったので、
とても残念に思っていました。
そして、その後のVTRでも点火式が何故か映らないな?
と、不信に思っていたのです・・
今日の閉会式で謎が解けました。
開会式では聖火の点火は出来なかったのですね。
聖火台が機会の不具合で立ち上がらなかったのです。
閉会式で、改めて点火式があり。
そして点滅式も有りました。
以前聖火リレーに参加させてもらったので、
聖火がとても木に成るのです。
16日間の胸の痞えが取れてすっきりです。

それにしてもテレビはなかなか痒い処には
手が届きません。
此処が知りたいという確信には触れてくれないのです。
昨日は一日中、津波の報道です。
何分置きかに同じ事を繰り返しアナウンス。
現地の様子や太平洋の真近の
島々の様子も知りたいのに、何も写してくれません。
テレビに顔を突っ込んで、向こう側を見たいです。
一時はブラウン管をにぎ合せていた人達が
いっぱい詰まっているでしょうね。
浅田真央ちゃん!そんな所に座っている
場合では有りませんよーぉ!!